バレエ音楽「白鳥の湖」作品20より
- 序奏
- 第1番「情景」
- 第2番「ワルツ」
- 第10番「情景」
- 第13番「4羽の白鳥たちの踊り」
- 第20番「ハンガリーの踊り」
- 第21番「スペインの踊り」
- 第27番「小さな白鳥たちの踊り」
- 第29番「フィナーレ」
バレエの代名詞といっても過言ではない有名な「白鳥の湖」はチャイコフスキー(1840-1893)にとって第1作目のバレエ音楽です。
悪魔によって白鳥に帰られたオデット姫と侍女たちは夜の間だけ人間の姿にかえります。王子ジークフリートの純愛によってオデットは人間に戻りますが、舞踏会で悪魔が邪魔に入り、愛を失ったオデットは湖に戻り、後を追ったジークフリートとともに死んでしまうのです。
当時ロシアのバレエ音楽は単に踊りに従属した伴奏だけの存在で、また観客のバレエに対する鑑賞姿勢は非常に低いものでした。しかし、ボリショイ劇場支配人から作曲の依頼を受けたチャイコフスキーは、前々からこの分野に対して意欲的だったこともあり、快諾しました。白鳥の湖の題材はチャイコフスキー自身の提案によるものと思われ、甥や姪のためにドイツの作家ムゼウスの童話「白鳥の湖」をもとにした小バレエを作曲していたことからもうかがえます。 |